生命科学部において生命機能、環境応用化学、応用植物科学の3つの学科が取り組むのは、地球規模の課題解決や持続可能な社会構築に直接向き合う教育と研究です。いずれの分野でも次々と未知なことが明らかにされます。時に大発見にリアルタイムで接し、自らにもチャンスがあると思えるのは喜びです。一方で、間違った結論が悪気なく主張されることもあります。皆さんは生命科学部で学びながらそれら真偽を見極める力も身につけてください。未来のための実践知の一つだと思います。
実験・演習科目を1年次から配置し、専門知識を修得するための教育を行っています。早く研究に取り組みたいという学生の要望に応えて、2年次から研究室への配属も可能にしました。
質の高い実験・研究を低学年のうちから実施します。グリーンソサエティー実現のための最先端研究を行っている「マイクロ・ナノテクノロジー研究センター」などの最新機器を使用した最先端の実験・実習も行っています。
学部教育から一貫性を持って学びを深めることができる大学院として、理工学研究科に「生命機能学専攻」と「応用化学専攻」を設置。研究者や開発職への道をより確かなものにするため、例年約3割の学生が大学院へ進学しています。
本学科では、ゲノム、蛋白質、そして細胞をキーワードに、分子・原子レベルからゲノムに含まれる遺伝情報の選択的利用の仕組み、細胞が個々または集合した全体として発展する生理機能の仕組みや、遺伝子と蛋白質合成の仕組みなどを解明。「細胞個性学」と「分子個性学」の観点から生命の本質に迫り、地球と人類の未来を考えます。
現在、地球上では、二酸化炭素排出問題をはじめ、廃棄物と環境、エネルギー製造などに関する問題が山積みになっています。環境応用化学科では、「グリーンケミストリ」をキーワードに、先端化学の知識を用いて、人間・環境にやさしく、持続可能な社会を創造するための基礎知識や問題を化学的に解決するための応用技術を学びます。
地球規模の災害や爆発的に増え続ける世界人口による食料問題に対応するため、解決が急がれているのが植物の病気です。応用植物科学科では、食料生産のうち3~4割が病気で失われる植物を守るために、植物の病気の仕組みを解明し、新しい診断や治療・予防ができる「植物のお医者さん」として必要な知性と経験を養います。