法政大学文学部は1922年に創設された、長い伝統を持つ学部です。100年の歴史の中で、個性あふれる教授陣と学風によって、人文科学の発展に貢献し続けてきました。哲学・日本文学・英文学・史学・地理学・心理学と、各学科の領域は異なりますが、人間と文化の本質を追求する点では、学部全体が共通の目標を有しています。学問的にも人間的にも豊かに成長できる場を、文学部は提供します。
哲学は、古今東西の思想を手掛かりに、人間にとっての根源的な価値を探求する全ての「学問の源」です。本学科では、幅広い学問分野から多様な「ものの見方」を学び、物事の原点に立ち返って問題を発見する深い洞察力や柔軟な発想力、論理的な思考力を養うことで、困難な現代社会を生き抜く力を身に付けた人材の育成を目指します。
千数百年にわたって生み出されてきた無数の作品や、日本語という言語を学ぶことは、先人たちが拓いた言葉の可能性を知ることであり、それを踏まえて新たな言葉の文化を創造し、さらに豊かにして道を探ることにほかなりません。 日本文学科では、作品を作ってきた一つ一つの「言葉」と向き合うことで、現代社会で生きる「理解力」「表現力」を養います。
英文学科では、英語を基礎として文学・文化から言語・外国語教育の科学まで幅広い分野が学べます。英米の文学作品を学ぶことは異文化への感性と批評眼を養い、英語の歴史や言語の仕組みを知ることは体系的・科学的に考える力を培います。4年間を通して、高い英語力と英語を通した幅広い視野を身に付けた人材を育成します。
大学で学ぶ歴史は、知識の吸収や、過去の出来事を暗記することに留まりません。本学科での学びの本質は、「歴史を見る眼」を養うことにあります。史資料を批判的に読み解く中での発見や、多角的に研究をする中で養われるその「眼」は、「今日と明日の世界を見る眼」となり、未来を創造する力につながります。
地理学は自然現象と人間活動との関わりについて学ぶ、歴史ある学問です。人文科学・社会科学・自然科学の各領域にまたがる総合的な科学を、法政大学では文学部に所属しながら学べます。環境や気候変動など、これまでの経験では説明できない現象も多い現代。地理学を学ぶことは、それらの問題解決への一助となることでしょう。
心理学は、人の「こころ」の動きを実験や調査、観察、検査などの科学的・客観的な手法でデータ化し、収集・分析する学問です。本学科では、「認知心理学」と「発達心理学」を二本柱としながら、基礎から応用に至る幅広い学びに対応します。各分野をバランスよく学ぶことで、個人や社会の問題を解決できる人材を輩出します。