機械工学科
近代化の歴史のなかで、社会や経済の基盤を支える「ものづくり」は機械工学と密接に関係してきました。機械工学は、時代と共に変化し続ける製造分野において常にその技術の基礎を支えています。近年の人口の減少や高齢化が進む社会において需要が高まるロボットの開発分野においては、多様なニーズに応えるための技術革新が求められています。また、地球温暖化防止に向けたカーボンニュートラルの実現のために、省エネルギーおよび新エネルギー利用技術の確立が急務とされています。さらに人々の生活が地球上から宇宙へ広がる可能性が高まりつつある中で、宇宙開発に関する新たな技術課題も生じています。これらの社会の進歩が要求する様々な分野にわたる課題の解決において、モノづくりの視点から他の工学分野と融合しながら貢献できるのは機械工学です。皆さんがこれまでに身に着けてきた知識を生かしながら、新たな環境で機械工学を学ぶことにより、社会の進歩に貢献することに夢を抱き挑戦してみませんか。
機械工学科では、豊かな人間性に支えられた自由な思考能力を有し、現代社会の要請に応えうる「ものづくり」に対応し、航空宇宙、ロボット、医療福祉、環境・エネルギー、人工知能、設計・デザイン、データサイエンスなどの分野の技術課題の解決においてもリーダーシップを発揮できる専門技術者や研究者を育成することを目指しています。そのために必要な、自然科学の知識を基礎とした機械工学の専門分野を構成する重要な力学諸分野の知識を修得し、問題を発見し解決する能力と総合的に現象を解明する能力を養う教育を行っています。
電気電子工学科
電気や電子の仕組みを理解し、それを利用して産業に応用する技術を研究するのが電気電子工学です。その領域は、エネルギー供給から家電にまでおよびます。スマートフォン、デジタル家電、無線・光通信など日本が世界をリードする分野を支え、航空機、自動車、ロボットの分野では、組込システムなどの電気電子工学の先端技術が大きく貢献しています。電気電子工学科では、確かな基礎力と柔軟な思考力を身に付けつつ、こうした幅広い領域で貢献できる、広い視野、創造性、ビジネスセンスをも兼ね備えた技術者・研究者の育成を目指します。
「共創」の理念に基づいて、視野の広い先端技術を学べるように、細分化されていた従来の科目構成を見直しました。電気・電子系でまとめるのではなく、機械・情報・マネジメント系まで含めた観点からカリキュラムを編成。「共創」により知識の幅を広めることで、自ら課題を発見し、解決できる人材を育成します。これに即して、以下の5つのコースを設定しています。
- 電気エネルギーエンジニアリングコース
- マイクロ・ナノエレクトロニクスコース
- 回路デザインコース
- 通信システムコース
- 知能ロボットコース
当学科では3年次から上記のいずれかのコースのゼミナール(研究室)に所属するため、教員との関係を早く深く築くことができます。電気学会、電子情報通信学会、計測自動制御学会、応用物理学会などにおいて発表する学部生が多いのも他大学には見られない特徴です。さらに、多くの学生が大学院に進学し、世界をリードする研究成果を生み出し続けています。就職状況も極めて良好であり、大手電機メーカーや電力会社、半導体メーカーなど、電気・電子分野の企業に加え、自動車メーカー、鉄道,情報・通信、建設など、非常に多くの企業から求人が来ています。また、同窓会や法政大学理系コンソーシアムによる支援体制も整っており、卒業生の支援を受けながら希望する業界を選んで就職活動をすることができます。実際に卒業生の多くも、日本のトップ企業や世界を支える高い技術力を持つ企業など、各業界を代表する優良企業に就職しており、特に大学院では有名400社への内定率は6割を超えています。
応用情報工学科
情報技術の基礎と応用に関する学問分野の社会的重要性はあらゆる産業分野において益々高まっているといえます。この時代の情報技術者は、基礎能力としての情報スキルを磨き、情報社会を構成する応用技術の開発に必要な柔軟性と、さまざまな問題に対して的確に対処できるために幅広い知識をえる積極性を持っていなければなりません。我が国の産業構造の根幹を成す製造業においてはもちろん、ほぼすべての産業において、もはや情報工学の支え無しには成り立ちません。応用情報工学科が依拠する学術分野の重要性は益々増大し、社会に必要とされる技術者の数は不足しているのが現状です。
応用情報工学科では、このように多様化した情報環境に対応できる技術者を育成するために5つの履修モデルを例とした教育カリキュラムを提示しています。
① 情報ネットワークコース
② 人間環境・生体情報コース
③ 社会情報コース
④ IoT情報コース
⑤ 基礎情報コース
それぞれは、①インフラとしてのネットワーク自体を取り扱う領域、②人がネットワークと関わる環境や高度医療や高齢化時代の介護に応用する領域、③社会活動や経済活動とネットワークが関わる領域、④自然や人を取り巻く環境とネットワークが関わる領域という4つの応用領域と、⑤それらの発展に横断的に寄与する情報処理の基礎技術を身に着けるためのカリキュラムに対応しております。
これらの実践的な履修コースを通じて、利用する人にとって有用で安全な、ネットワークで繋がれた情報環境を構築できるエンジニアの育成を行い、我が国の情報産業のキーパーソンとなる人材を育成します。
経営システム工学科
経営システム工学は、社会の様々なシチュエーションにおける意思決定やマネジメント全般の問題に対して、数学や統計学、計算機科学など、数理科学を基礎として解決をはかる学問です。経営学部の「経営」の捉え方が、過去の企業経営における成功や失敗の経験則を積み上げて体系化された知識の蓄積であるのに対して、経営システム工学における「経営」の見方は、数学、統計学、情報科学の視点で学んだ理論や手法を適用する「対象」であり、学びの中心は理系 の学部・学科の中でも数学分野に強く寄っています。
このため法政大学・理工学部・経営システム工学科では、入学・編入前に必要な学力として特に数学を重視しており、編入学試験では数学検定準1級の事前受検を必須としています。高等学校での数学の学習内容はもちろん、大学編入学後に学んでいる線形代数や微分・積分の知識も入学後必須になりますので、現在大学で学んでいる勉学も疎かにせず、学習を継続することが重要です。
経営システム工学科での学びにより、社会における様々な問題を数理的に分析し、解決する力が身につきます。3年次に ゼミ配属があり、ゼミでの議論や思考を通して、論理的思考力と問題解析能力が身につきます。プログラミングやデータの分析・解析の科目も充実しており、卒業後官民問わずあらゆる業界で重宝される、実践的な能力を身につけることができます。
数理システム・企業システム・生産システム・社会システムの各分野に精通した学科専任教員が、入学後の皆さんの学びと成長を全力でサポートします。
創生科学科
創生科学科ではさまざまな科学のコアとなる物理学と数理学を根源的な部分から学び、「科学のみちすじ」と呼ぶ科学的問題解決の方法・理論を習得します。さらにこの手法を自然、人間および知能といった各フィールドで応用し、実践する能力を養成し、従来の理系分野を超えて理系・文系の接点で活躍できる、「理系ジェネラリスト」を育成することを目指しています。
本学科の特徴は、次の3点です。
- PBL、実験、演習の授業が多く、それらは必修または選択必修であり、授業で学んだ理論を様々な問題に適用し、解決する力を身につけることができます。
- 本学科では、英語以外にも、諸外国語も選択必修科目であり法政大学と提携を結んでいる海外の大学との交流プログラムや、留学支援などを活用することでグローバルな視野を持って学ぶことができます。
- 本学科を卒業した後は、幅広い分野で活躍することができます。具体的には、研究者、エンジニア、公務員、金融関係者、IT関係者など、多様な職種に就くことができます。
【まとめ】
法政大学理工学部創生科学科は、幅広い分野を学び、横断的・実践的なスキルを身につけることができる学科です。皆さんが転編入前の経験をいかしながら、能力を最大限に発揮し、充実した学生生活を送れるようサポートします。
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