電子地図やネットニュースなど、近年データ量が急速に増えている大量のデータの中から、有益な情報を取り出したり、それらの情報を圧縮・復元したりする方法を研究しています。研究を進めるには数学やプログラミングの知識が必要ですが、授業で基礎的なことだけを習っておしまいではなく、学んだ内容を活かして実用的なモノ(主にシステム)を設計し、実際に作れるスキルを持った人材を育成しています。
近年の情報システム技術の発展に伴い、コンピュータの性能や記憶媒体の容量は飛躍的に向上し、データも沢山保存できるようになりましたが、必ずしも質の良いデータ、扱いやすいデータばかりではありません。あるいは、データを記録・保存すること自体が目的となってしまい、活用する段階まで到達していないケースも沢山あります。
当研究室で行っている研究は、一見「無駄に集めすぎた」「細かく取りすぎた」と思えるような膨大なデータから、意味のある情報、有益な情報がどこにあるのか、その索引をつけたり、処理に時間がかかる、あるいは分量が多いデータの場合には、加工して元とはまったく別の形式で保存したりします。
研究成果の見た目は地味ですが、コンピュータを搭載した装置では、より低性能なCPU、少ない容量のHDDで済み、装置の小型化や低価格化に役立ちます。