私の研究室では、コンピュータのアーキテクチャ、すなわち“ 設計思想” とでもいうべきものを中心に研究を行っています。 学生はコンピュータの構造や技術を学び、これを用いて実際にシステムを一から構築したり、新しいアーキテクチャを提案することを目指します。これにより、ソフトウェア・ハードウェア両面に対して深い知見を得ることができるでしょう。
一昔前までは、集積回路の開発をするためには技術資産や設備の整備などといった高い開発コストがかかりハードウェア設計は一般的なユーザではなかなか手出ししにくい分野でした。しかし、自分で内部論理回路を自由に定義・変更できるプログラマブルロジックデバイスの出現・発展でその流れも変わりました。現在では、一つの組み込みシステムを開発することは昔に比べてさほど難しくはなくなりました。そして、プログラマブルロジックデバイスを使用することでアイデア先行による迅速なシステム開発ができるようになりました。開発が経験ベースから実験ベースになることによる開発の早さ、コストの削減、要求仕様の実現を重視するようになっています。
私の研究室では、プログラマブルロジックデバイスなどを使用して、ある処理や目的を達成するためのシステムないしはアーキテクチャを一から自分で作成します。つまり、それらを実現するためのノウハウを自分で学び、アーキテクチャやシステムの流れを自分で考え、すべて自分で実装することができます。そのため、自分の研究・実験の過程で取得したノウハウで、そのまま会社への即戦力となる人材となることが期待できます。