人間親和型計測制御研究室では、利用者の知覚・運動能力を引き上げる「人間拡張システム」や利用者に物理的・情報的支援を行う「人間支援システム」に関して研究を進めています。現在、「人間拡張システム」としてロボット・VRアバタの没入操作やMRを取り入れたライブ、「人間支援システム」としてその中核技術であるロボットの自律移動(自動運転の類似技術)やそれを活かした無線給電ロボットの研究に取り組んでいます。
少子高齢化に直面している日本では、如何にして労働生産性を引き上げるかといったことが喫緊の課題となっています。そこで、人間の労働作業を簡便にすることや、ロボットなどの導入によって労働を自動化していく事が求められています。例えば、建設機械の遠隔操作や自動化は隣国の韓国などでは既に発展しており、日本でも近年研究開発が活発化しています。また、農業の自動化に関する取り組みも活発化しており、そこでも農作業への自律ロボットの導入に大きな期待が寄せられています。
研究室では、他大学、各種メーカと連携して、ロボットの遠隔操作や自律移動などの研究を積極的に推進しており、このような社会課題の解決を目指しています。
また、独自の問題設定で取り組んでいる研究も多く、例えば無線給電技術とロボティクス技術とを融合した「無線給電ロボット」により生活空間から電源ケーブルを一掃する研究に取り組んでいます。これは、生活空間にロボットやIoT機器など多種多様なモバイル機器が普及するうえでの電力インフラにもなり得ると考えています。