研究室の学び

本研究室では、生物が持つ高度な知能やその他の高度な生命活動からヒントを得た高機能な回路を設計しています。そのような回路を設計するためには、回路設計技術、数学全般、脳科学、生物学などの幅広い知識を総動員する必要があります。そこで本研究室では、研究室配属後は、文献や教科書の輪読、回路実装技術の実習などを通して豊富な知識を身に着け、卒業研究と大学院での研究ではそれらの知識を活用して知能回路の設計に本格的に取り組みます。

社会との接点

本研究室で開発している回路の多くは、医療工学や次世代人工知能への応用が期待されます。例えば、本研究室では、 哺乳類の内耳の動作を忠実に再現する回路を設計していますが、これは「人工内耳」と呼ばれる、耳が完全に聞こえない患者さんのための治療器具への応用を目指して開発しています。また、脳の断片の動作を忠実に再現する回路を 設計していますが、これは「神経補綴」と呼ばれる、アルツハイマー病などで脳の一部が機能を失ってしまった患者さんのための治療器具への応用を目指して開発しています。さらに、ゲノム医療やゲノム創薬への応用を目指した、遺伝子・タンパク質ネットワークの高性能シミュレータの開発もしています。


  • 上の波形:ねずみの神経細胞の神経スパイク列の時間波形
  • 下の波形:当研究室で開発した人工神経細胞ハードウェアの出力波形

主な研究テーマ

  • 次世代人工内耳回路の設計
  • 脳を補完する「神経補綴」回路の設計
  • ゲノム医療やゲノム創薬のための高性能シミュレータの開発
  • 人工神経細胞回路がインターネット経由で接続された超大型脳型計算機(IoN=Internet of Neurons)の開発など
© Hosei University
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