衰退する地方都市の中心市街地をどうしたらよいのか、家族形態が変わる中で居住はどう変化するのだろうか、ミュージアム・図書館・ホールなどの公共建築は社会の中で今後どのような位置づけをもちうるのか、農村はどう変わるのか、環境の概念をどのように建築化したらよいか、《社会》が変わるときには《建築》も変わらざるをえません。
建築に固有の形式を理解しながらも、建築や都市がどのように変わっていく必要があるのかを見出そうとしています。
<Self Help, Open End, Collaboration(自助、社会に開くこと、協働)> を私たちの研究室活動の基本原則としています。社会との接点という点では、とりわけ2 番目の<Open End> が重要になります。大学の研究室は大きな家族のような長所をもっていますが、ややもすると内部に閉じがちになるからです。大学連携(他大学との交流)、域学連携(地域社会との協働)もその延長上にあります。
新潟県上越市の月影小学校の体験型宿泊施設への再生と運営支援では早稲田大学、日本女子大学、横浜国立大学と大学連携し、同市で毎年秋に開催している<建築トークイン上越>には首都圏を中心に日本全国から約60 名の大学生が参加しています。
千葉県鋸南町の道の駅保田小学校でも域学連携・大学連携を行なっています。
東日本大震災の復興支援活動は下吹越教授と協働してインデペンデント・スタジオを立上げ、牡鹿半島の2 つの浜をベースに5 年間活動しました。