建築は、使いやすく、安全・安心であり、さらに美しく人々に親しまれることが求められています。
その中で、建築構造分野は人々に安全・安心を与える部分を主に担っています。
私の研究室では、力学や数学、先人の知恵、コンピュータ技術など様々なものを駆使しながら、安全・安心であることはもちろん、経済性や省資源にも配慮された創造的な建築空間をかたち創る方法について研究しています。
日本は、言わずと知れた地震大国でありながら、台風の通り道でもあり、世界的な豪雪地帯も存在するというように過酷な自然現象に見舞われる国です。
また、可住面積が少ないため高層ビルが林立する世界的な人口過密国でもあり、同時に経済大国でもあります。
日本は自然災害等により大きなダメージを受けるリスクに晒されながら、そのダメージが世界へ及ぼす影響も大きいという本当に特殊な国です。
そのような国において、「構造」の重要性が高いことは間違いありません。
さらには、今までにないような新しい建築空間を創造する際には正しい「構造」の知識と技術は必要不可欠です。 研究室で学んだ構造に関する知識が、日本を、さらには世界をも強靭なものにし、人命と資産を守るだけではなく、人々によりよい空間を提供することにつながります。
そしてそのような物心両面で良質な建築は、安全・安心で持続可能な社会を築く礎になると私は信じています。