コンピュータ基礎分野 情報セキュリティ研究室

教授 尾花 賢

教授 尾花 賢

Satoshi OBANA

研究室の学び

当研究室では、秘密分散、秘匿計算などの暗号技術を研究しています。秘密分散はデータを複数の部分情報に分割し、一定数の部分情報を集めない限り元のデータを完全に保護する技術です。また、秘匿計算はデータを暗号化して保存し、暗号化したまま情報を処理する技術です。どちらも魔法のように見えますが、暗号技術の活用により実現可能です。暗号技術は、数学のパズルのような面白さを持った研究分野です。数学に興味がある方は、是非一緒に研究しましょう。

社会との接点

当研究で行っている暗号・情報セキュリティ技術は、インターネットなど通信を利用したサービスを安心・安全に利用できる社会の実現を支える重要な技術です。現在、ほとんどすべての人がコンピュータやスマートフォン、タブレットなどを持ち、それらの機器を使って通話やネットを利用したサービスを受けています。このようなサービスを受けている皆さんは、必ずと言い切っていいほど暗号を利用しています。例えば、携帯電話の通話は全て暗号化されていますし、また、ネットショッピングでクレジットカード番号など他人に知られたくない情報を送る時にも、情報は暗号化されて送られています。このような形で、暗号は皆さんが気付かないうちに、皆さんの重要な情報を守ってくれているのです。ネット上で重要な情報が漏洩したというニュースを聞くことの多い現代社会において、暗号・情報セキュリティ技術はますます重要になっています。暗号・情報セキュリティ技術を学び、研究を通して技術をさらに発展させることにより、日々高度になっているネット上の不正を防止し、世の中の人がこれからも安心してネットを活用できるような社会に貢献していきたいと考えています。

主な研究テーマ

  • 管理が容易な電子投票システムの実装
  • クラウドストレージを利用した秘密分散システムの実装
  • ドキュメント削除が可能な安全で効率的な検索可能暗号
  • 偽造されたシェアを特定可能な秘密分散法の実装
  • 乗法逆元を用いた不正に対して安全な秘密分散法の検討
  • Javascript による楕円曲線暗号の実装
  • 条件付き集計を効率的に実現する秘匿計算方式の検討
© Hosei University
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