環境問題の解決につながるグリーンケミストリーの実現を目指し、環境負荷の少ない重合反応を利用した高分子材料の創製に取り組んでいます。重合反応で生じる廃棄物を最小限に抑えるため、有機合成化学および有機金属錯体化学を体系的に学びながら重合触媒の設計や開発に挑戦できます。また、性質の異なる高分子鎖を連結したブロック共重合体の研究を通じて、高分子材料の設計・合成・解析・評価のプロセスを実践的に身につけることができます。
有機ELや有機薄膜太陽電池に代表される高分子半導体に関する最先端の研究に取り組んでいます。発光や光吸収を担う「π共役ポリマー」を中心に、伸縮性を持つ「エラストマー」、吸水性を持つ「親水性ポリマー」、撥水・撥油性を持つ「含フッ素ポリマー」といった性質の異なるポリマーを連結したブロック共重合体を合成し、フレキシブルな高分子半導体の開発を目指しています。
高分子合成では、新たに開発した重合触媒を活用し、廃棄物や触媒使用量を低減したグリーンな重合反応を用いることで、環境配慮型の材料設計に取り組んでいます。
研究を通して、多種多様な高分子化合物を合成するために必要な有機化学の知識や実験テクニックを身につけるとともに、得られた高分子化合物の性質を評価する手法を学びます。さらに、化学薬品の適正な管理と適切な使用法を常に意識し、安全に実験を行う力を養います。
近年では、長期的な視点から環境負荷の少ない新素材の研究開発に取り組む化学系企業が増えています。卒業生の多くは専門性を活かし、持続可能な社会(サスティナブル社会)の構築に貢献する企業で研究者・技術者として新しい製品開発に携わっています。