材料物性・強度分野 材料強度学研究室

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研究に関連するSDGsの目標

准教授 小泉 隆行

准教授 小泉 隆行

Takayuki KOIZUMI

研究室の学び

構造用金属材料を中心に,微視的かつ巨視的な観点から強度および変形メカニズムの解明に関する研究を行っています.金属材料は多結晶体であり,その結晶は原子が規則正しく配列した状態となります.過去の研究により,材料の強度や変形は結晶欠陥(原子配列の乱れ)に大きく影響を受けることが示唆されています.本研究室ではこれらの発現メカニズムについて,実験・観察・理論解析などのアプローチを通じて包括的に学ぶことができます.

社会との接点

構造用材料とは力を加えて使用することを目的とした材料です.代表例である鋼は自動車・鉄道・橋梁などに用いられ,人類の発展を支えてきました.近年では持続可能な社会の実現のため,自動車では車体の軽量化と安全性を両立することが求められています.これに対して,構造用材料はさらなる高強度化で貢献することが迫られているのです.構造用材料に必要な強度とは何でしょうか.力を加えて使用する材料ですので,形状を保ったまま長期的に負荷を保持できる必要があります.負荷を保持できず,時間の経過と共に形状が崩れていくようでは構造物の安全性は保証されません.一般に材料強度とは「時間に依存する強度」と「依存しない強度」の和とされます.構造用材料では第一義として,時間非依存強度を正確に評価しなければならないのですが,実験での測定は大きな困難を伴います.本研究室では,材料の強度や変形のメカニズムを検討することで,時間非依存強度を簡便に推定できる方法の確立に成功しています.次世代の構造用材料と目される一部の高強度材料では時間依存強度が支配性を持つものが存在します.無駄の少ない安全安心な機械・構造設計を実現するためにも,本研究室における学びの重要性が強調されます.

主な研究テーマ

  • 永久強度推定法の確立
  • バルクナノメタルの巨視的強度特性に関する再検討
  • バルクナノメタルにおける疲労限度推定法の検討
  • 球状圧子を用いたマイクロ圧縮試験システムの開発
  • 力学試験用計測・解析システムの開発
  • 高ひずみ速度変形域を対象とした材料試験法の開発