研究室の学び

私の研究室では、量子力学原理を利用した未来のコンピュータ「量子コンピュータ」に関する研究開発を行っています。量子重ね合わせや量子もつれといった量子力学原理を情報処理に利用することで、従来型コンピュータに比べて高速な情報処理が可能となります。当研究室においては、物理学とコンピュータ科学の基礎を学んだ上で、量子コンピュータアルゴリズムとアプリケーション探索、量子コンピュータハードウェアの理論、量子情報理論(量子誤り訂正など)、超伝導量子回路の物理などの研究を行います。

社会との接点

量子コンピュータを利用することで、因数分解、量子化学、機械学習、線形代数、量子多体系シミュレーションなどの100種類程度の数学的問題を従来型コンピュータよりも高速に処理することが可能となります。そのため、実用レベルの大規模量子コンピュータが実現すると化学、創薬、人工知能、材料、金融、セキュリティなどの幅広い産業分野において破壊的なインパクトがもたらされると期待されています。当研究室においては、未来のコンピュータ「量子コンピュータ」のためのアルゴリズム・アプリケーション、デバイス・ハードウェアの理論研究を行い、その成果を量子コンピュータの商用化・社会実装に繋げることを目指します。

主な研究テーマ

  • 誤り耐性汎用量子コンピュータのアルゴリズム開発とアプリケーション探索
  • ノイジーな中規模量子コンピュータの量子・古典ハイブリッドアルゴリズム開発とアプリケーション探索
  • 超伝導量子回路のダイナミクス理論・シミュレーション
  • 量子エラー訂正の理論
  • 量子アニーリングの基盤理論と最適化アプリケーション探索
  • 量子デバイスの物理