研究室の学び

人は、自分とは異なる存在(モノや人間を含む生き物)との関わりの中で行動や感情が変化していきます。このような互いの関係性をデザインすることをインタラクションデザインといいます。当研究室では、人の行動や心に大きな影響を与える感情体験に注目したインタラクションデザインを目指しています。五感のような認知メカニズムの理解、心や行動を変化させる感情体験の調査、素材や技術を組み合わせた実装に関する教育指導を行っています。

社会との接点

人々が世界を認識する五感や感情は、生活の中でのいろんな行動や幸福感に影響を与えます。例えば、行動経済学では、人々が購買活動を行う時に必ずしも合理的な判断をするのではなく、直感や感情によって行動することがよく知られています。当研究室では、人とデバイス、人と人、人とモノ、人と生物など、日常生活で常に接している多様な存在を対象に、利便性や効率性だけでなく、感情的により気持ちよく関われる、深く繋がる、楽しく続けられるようなインタラクションデザインを目指しています。例えば、糠床の中の微生物と会話できるロボット、使われないと自ら持ち主を離れようとする服、飼い猫の視線でデザインする寝床、空気で膨らむ柔らかいロボットなど、従来のモノとしての価値に対して、コト(感情体験)としての価値を新たに増やしていくことを続けています。これらの試みは、人々のウェルビーイング向上、資源の循環と使用率の向上、人間以外の生物との共存のような、個人の感情体験を通じて社会全体としての問題解決につながるような、根本的な人間の営みを向上させることに貢献します。

主な研究テーマ

  • 猫と共に探求する新たな睡眠価値の創出
  • 人と微生物の相互ケアを育むインタラクションNukabotの設計と評価
  • rapoptosis:モノの再価値化のための自律的な別れ方のデザイン
  • Puff me up: 身体から生えてくる柔らかい分身ロボット
© Hosei University
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