本研究室では視覚的・対話的なコンピュータシステムの実現方法について学びます。このようなシステムの実現は簡単ではありません。高度な機能が用意されていても、ユーザにとって使いやすいものでなければ、無駄になってしまいます。また、使いやすいシステムを作ろうとしてプログラムが複雑になり、開発コストが増大してしまうこともあります。様々な場面を想定して、使いやすく作りやすいシステムを可能にしていくことが本研究室の目標です。
私達の日常生活や仕事の様々な場面でコンピュータは欠かせないものになっています。コンピュータの専門家でない普通の人々にとって、コンピュータを直観的で容易に使えることはとても重要です。
人とコンピュータのやり取りをヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)と呼び、そのときの媒介になるものをユーザインタフェース(UI)と呼びます。これらを扱う学問分野は、使いやすいコンピュータシステムのための基礎として重要になっています。
例えばウィンドウ表示やマウス入力を用いたコンピュータが一般家庭に入り込むようになって30年以上が経ちましたが、1970~80年代にはこのような技術についての基礎的な研究が行われていました。今多くの人々がタブレットやスマートフォンで使っているタッチ入力も、1990 年代になって研究が本格化し発展したものです。また、日本語の入力中に、まだ入力されていない文字を先読みする予測入力も、1990年代に研究から生まれたものです。
HCIやUIの研究はまさに社会と直結しています。本研究室では特に使いやすく作りやすいシステムの観点からこれらの分野に取り組んでいます。