私の研究室では、さまざまなセンサで観測された画像から有用な情報を取り出すことを研究テーマとしています。具体的には、リモートセンシングにおける衛星画像処理やマルチスライスCT 画像を用いる3 次元医用画像処理、車載カメラを用いる歩行者の飛び出し検知システムの開発などの研究や実験を行っています。画像を扱う技術者や研究者を社会に輩出しています。
当研究室で行っている衛星画像の処理においては、例えば、サンゴ礁が時間と共にどのように減少していくかなどを捉えることができ、海洋の環境変化を解析するのに役立っています。また、3 次元医用画像処理では、肺がんのスクリーニングシステムの構築を目指しており、将来肺がんの検診に用いられるかもしれません。さらに、車載カメラによる歩行者の飛び出し検知システムの開発研究では、レーダーを使うシステムよりも安価なため、研究が進めばより有用なシステムを実現することができます。このほか、顔画像による個人認証の研究や、全方位(360°)カメラによる効率的な環境計測によりウェブ上で建物の内部をインタラクティブに表示できるシステムの研究も行っており、セキュリティやサービスの分野で社会に大いに役立つと考えています。