私たちの研究室では、情報・通信テクノロジー(ICT)とバイオテクノロジーを利用して、植物病診断・同定の新技術、同定された病因の性質を解析する新技術を開発します。さらに、それぞれの病因が植物病を引き起こす機構を解明し、植物病に抵抗性の植物を作出するユニークな技術の開発に取り組みます。現在は、植物病原細菌を主な材料として抵抗性の分子機構の研究と、ICT の応用研究に取り組んでいます。
地球温暖化と物流のグローバル化で、新規植物病の発生や、既存の植物病の広域化が一層加速されることが予想されます。対処するには、植物病の迅速な診断・同定と、同定された原因(病因)に応じた適切な防除が必要です。
また、長期的には植物病に抵抗力を持つ植物を作出するバイオテクノロジー技術の開発と、抵抗性植物の利用を含めた総合的な植物病防除の手法を確立することが求められます。研究室では、植物に病害抵抗性を付与する手法の開発を目指し、抵抗性に関与する植物の分子機構の解明とそれを応用するための技術開発に取り組んでいます。
また、植物病診断の迅速化、精確化のために、情報・通信テクノロジーを利用した病害抵抗性の評価や、病害の診断をサポートする技術開発に取り組んでいます。これらの研究を通じて、植物の健康を守り、社会に貢献することを目指します。
ハーブの葉面の走査型電子顕微鏡写真