情報化社会で得られる様々なデータから有益かつ高度な情報を取り出し、社会に役立てる研究に取り組んでいます。対象とするデータは、インターネット上のビッグデータや画像、映像、音声、自動車やドローンの走行・飛行データ、細胞内の遺伝子発現データ、生体情報データなど多種多様に及びます。どのようなデータに対しても、対象とする現象の本質は何かを導き出し、アプリケーションに応じて適切に処理できる人材を輩出しています。
インターネット上にはビッグデータと呼ばれる膨大な量のデータが蓄積され、これらを有効活用することで生活に役立っています。例えば、ネット通販サイトで商品を選んでいるときに、この商品もいかがですか?と推薦されることがあります。これは過去の膨大な取引データに基づいて計算されたものです。一方で、僅かな量しかデータを得られず、その僅かなデータから情報を引き出さなければならない場合もあります。例えば、防犯カメラの端に小さく映った体の一部分から、その人の行動の全てを推定し、裁判や防犯に役立てる場合です。これらの2つの例は全く異なるように見えるかもしれませんが、両者には数学モデルという共通の考え方が存在して、その数学モデルに基づいて実現されています。本研究室では、多種多様なデータについて数学モデルを構築する、つまり、モデリングすることで社会に役立つ研究を進めています。与えられた過去のデータに基づいて将来の動きの予測や制御を行う機械学習の研究、画像や音声等のマルチメディアデータの高精細化や修復する研究、遺伝子発現データや生体情報データから医療や健康維持を目指した応用研究など、社会に役立つ様々な研究に取り組んでいます。