応用数学分野 数理モデリング研究室

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研究に関連するSDGsの目標

専任講師 伊藤 賢太郎

専任講師 伊藤 賢太郎

Kentaro ITO

研究室の学び

様々な対象に対して数理モデルを作成し、それを解析することにより粘菌の振る舞いからロボットの制御まで幅広く研究を行っています。実験的制約はないので対象は自由ですが、シンプルで本質を突いた数理モデルをつくることを目標としています。シミュレーションを行い、自分の仮説(数理モデル)を検証していくことになるため、論理的に説明する能力とプログラミングの技術を学びながら研究を進めていきます。

社会との接点

数学というと与えられた方程式を解くという印象が強いかもしれませんが、この分野は再現したい現象の特徴を捉え、解がその特徴を示すような方程式(微分方程式,力学系)を作っていくという分野です。これは、仮説を立てて、それを計算やシミュレーションで検証するという作業の繰り返しです。そのプロセスを経て完成した数理モデルであったとしても、出来上がった数理モデル自体は、自然科学としてみると一つの仮説にすぎません。ですが、「ある前提から一見非自明な結果が導ける」というコトは正しいわけです。その前提が少なければ、その条件に合致する現象が世の中にまだ存在する可能性が大きいわけですし、ロボットを作るなどして自ら生み出してしまうことも可能なわけです。これも数理モデルの面白さの一つだと思っています。

多くの自然科学は、明確な対象が物質として存在する学問なので、それをモノの学問と呼ぶならば、数学(+情報学、統計力学)はコトの学問と呼べます。膨大なデータが自由に扱える時代であっても、センスの良い切り口で仮説を立て、他者を説得するためにシミュレーション結果を提示することができる能力は、研究職に限らず強い武器となるでしょう。

主な研究テーマ

  • 真正粘菌の数理モデル
  • 真正粘菌の行動実験
  • コウモリの障害物回避の数理モデル
  • 単純なゲームの最適戦略