研究室の学び

私の研究室では、“ 実世界指向メディア” というキーワードで研究に取り組んでいます。コンピュータ・グラフィックスや画像認識、拡張現実といった情報技術を駆使して、未来の映像メディア技術を研究しています。ソフトウェアだけでなく、映像の表示や撮影するための3次元ディスプレイやカメラの研究もしており、ソフトウェアからハードウェア、コンテンツまで、映像メディアに関する幅広い研究を行っています。

社会との接点

リアリティとは何でしょうか? 一言で語ることのできない、非常に難解な問いです。いつの時代も、我々は既存技術より新しい技術に何らかのリアリティを感じてきました。例えば家庭用ゲーム機が登場した時、新しい映画が公開された時、テーマパークで最新のアトラクションを体験した時などです。一方で、昔の絵画や彫刻にリアリティを感じることもあると思います。研究室ではあえてそのような難解な問いを目標にすることで、既存の学問分野にとらわれない柔軟な研究をしたいと考えています。研究室の英語名称は”Computational Reality Lab.”です。情報科学を用いてリアリティについて探求し、リアリティを作り出し、その成果を社会実装しています。

当研究室では、情報科学だけでなく、様々な科学・技術を駆使して、未来のメディアを研究しています。要素技術だけでなく、実際に動くプロトタイプを作ることで、未来の世界をいち早く体験して貰いたいと思っています。研究を通して、より豊かな世の中を実現し、社会に貢献することを目標としています。

主な研究テーマ

  • BSSRDF の推定やその効率的なレンダリング手法
  • 物理シミュレーションを用いたコンピュータ・グラフィックス
  • ライトフィールドの入出力とその処理方法
  • 裸眼3D ディスプレイを用いたインタラクションシステム
  • 実空間の3D メッシュモデル構築に基づくビデオシースルー型HMD 用AR
  • 電気刺激を用いた酸味・塩味の再現によるスープの味覚変化
  • 視覚情報と咀嚼音の重畳を用いたクロスモーダル効果による食感変化