研究室の学び
学際宇宙ゼミナールでは、天文文化や地方創生に資する実践的な学際研究を行っています。学際研究とは、ある1つの学問分野では解決が困難な研究課題に対して、2つ以上の学問分野を統合し、分野横断的に解決を図る研究です。例えば、天文学では、IT技術やAIによって天体観測やデータ分析を自動化遠隔化させる傾向にあります。他には、多様な人々にとって宇宙がもっと身近になるように、音楽、美学、食などと宇宙を掛け合わせて宇宙の表現方法を探求します。また、地域社会は、多様な目的を持った人々によって構成されているので、地域やそこに住む人々を理解したり、課題を解決するには、心理学、社会学、統計学、教育工学、デザイン学、観光学、情報学など多様な学問分野の視点が必要になります。研究方法も多岐にわたり、天体望遠鏡を使った天体観測、聴くことで生まれるライフストーリー、アンケートを駆使した統計解析、現場に介入して変革をもたらすアクションリサーチなど、解明したい謎や解決したい課題に合わせて手法を選びます。その他にも、企画や制作物、戦略提言、ICT・IoT活用など、現地での社会実践であれば何でも研究テーマにできます。
星野村の星空と天体望遠鏡
社会との接点
天体観測に適した星空を有する地域では過疎高齢化が進んでいます。地域が荒廃すれば安全安心に星空を楽しむことはできなくなります。そこで学際宇宙ゼミナールでは、「宇宙をパーソナルイノベーションする」をミッションに、天文学と地域の持続的な共創に貢献するために地方創生事業にも取り組んでおり、地域での様々な社会活動にも参加しています。