マテリアルプロセッシング分野 複合材料研究室

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研究に関連するSDGsの目標

教授 新井 和吉

教授 新井 和吉

Kazuyoshi ARAI

研究室の学び

私の研究室では、近年、宇宙機や航空機で使用されることが多くなった炭素繊維で強化したプラスチック(CFRP)に代表されるような、2 種類以上の素材を組み合わせた材料である複合材料について、その耐衝撃性向上の研究を行っています。宇宙機へのスペースデブリ(宇宙ゴミ)衝突や、航空機へのバードストライク(鳥の衝突)、野球用バットとボールの衝突など、高速衝突による複合材料の破壊を防ぐための実験や数値シミュレーションを行っています。

社会との接点

研究上の特長は、高速衝突から人や機械を守るための「安心・安全」を目的とした研究を行っていることです。複合材料の中でも代表的な繊維で強化したプラスチック(FRP)は、軽くて強いという特性を活かして、身の回りでも多く使われています。身近なものでは、ゴルフクラブのシャフトやテニスラケットのフレーム、バット、バイクのヘルメット、お風呂などです。最近では、電車や自動車、さらには、空を飛ぶ飛行機やロケット、人工衛星にも使われています。例えば、スペースデブリ衝突防御に関する研究では、地球周回軌道上にロケットや人工衛星の残骸などの人工的なごみ、すなわちスペースデブリが多数存在し、その数は約4,000 万個以上ともいわれています。宇宙ステーションなどが活動する低軌道では、宇宙ゴミの速度は秒速約7.8km(時速28,000km)もあり、宇宙ステーションなどに衝突した場合には、大きな損害を与えることになります。私の研究室では、こうした衝突物から宇宙機を守るため、JAXA(宇宙航空研究開発機構)と連携して超高速衝突に耐えうる複合材料の開発に取り組んでいます。この他に、航空機で使われる複合材料への鳥衝突やスポーツ用具の分野でも、企業と共同研究を行っています。

主な研究テーマ

  • 耐スペースデブリ衝突用の軽量小型複合バンパの開発
  • 宇宙機用窓ガラスのスペースデブリ衝突の研究
  • 航空機用CFRP のバードストライクによる損傷の研究
  • 航空機ジェットエンジンの砂の吸い込み損傷の研究
  • 野球用ヘルメットの耐衝撃性向上の研究
  • 野球用バットの反発性能に関する研究
  • 複合材料の強度とリサイクル性向上の研究
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